田山花袋 声: 梶裕貴 | |||
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武器 | 弓 | 派閥 | – |
代表作 | 蒲団 | 田舎教師 | – |
回想 | 蒲団 | 武蔵野 | – |
何事も好き嫌いをはっきりさせようとする性格のため、敵も多いが本人はあまり気にしていない。自分は常に時代を先取りしており、自身の小説が理解されないのは世間が遅れているせいだと考えている。プライドが高過ぎるところはあるが、持ち前の明るさと素直さで多くの人に慕われる。美少女好きを公言しているらしい。
モデルになった田山花袋はこんな人!
筆名:田山花袋
本名:田山録弥
出身地:栃木県邑楽郡館林町
生年月日:1872年1月22日
没年:1930年5月13日(満58歳没)
生涯
代々の秋元藩士だった家系の出身。幼少期に西南戦争に従軍した父を亡くしている。
9歳のころに足利、東京で丁稚奉公するが、事情により帰郷している。
漢詩を学ぶ一方で、和歌や西洋文学にも親しみながら少年時代を過ごした。
青年期に上京し、尾崎紅葉の弟子となる。世間に作家としての力量を認められるようになったのは、『アカツキ叢書』の第5編として書き下ろした『重右衛門の最後』から。
1899年には博文館に勤務し、校正を業とするようになった。
日露戦争では従軍記者を務め、森鴎外と親しく交わるようになる。このころから自然主義に傾倒し、1907年には『蒲団』を発表。
日本の自然主義文学に重要な影響を与えた。
作品の特徴
「性慾と悲哀と絶望とが忽ち時雄の胸を襲った。時雄はその蒲団を敷き、夜着をかけ、冷めたい汚れた天鵞絨の襟に顔を埋めて泣いた。」(『蒲団』より)
初期は尾崎紅葉に学んだものの、後に国木田独歩や島崎藤村、森鴎外の影響を受け、自然主義文学の徒となった作家。
なかでも中年作家が抱く、若い女弟子への性欲を生々しく描いた『蒲団』は世間に衝撃を与え、自然主義文学の流れを形作った作品とされる。
『南船北馬』や『山行水行』などの紀行文にも定評があり、全国の温泉を巡って関連書籍を多く著した。
人間関係
【尾崎紅葉】
師匠。
【森鴎外】
もうひとりの師匠的な存在。
鴎外のことが大好きで、彼の文学論などを読み漁ったと述懐している。
【国木田独歩】【島崎藤村】
友人。自然派文学の同士。
趣味・嗜好
【恋愛観】
『蒲団』は花袋の弟子にあたる岡田美知代と岡田の恋人、永代静雄との間の実際の三角関係をモデルにした小説。
後に岡田がアンサーとなる小説『ある女の手紙』を発表し、スキャンダルとして話題を集めた。
また『蒲団』に先だって発表した『少女病』は絶世の美少女に見とれて電車から転落死した男の話で、こちらも合わせて中年男性の抑鬱として扱われている。
代表作
『蒲団』
妻と3人の子供を持つ中年作家が女弟子を取るが、彼女が恋人を作ったことに腹を立てて破門してしまう物語。
日本の私小説の先駆けとなった。
『田舎教師』
作家となる野心を持ちながら、貧困のために寒村の小学校教師として赴任した青年が、次第に教員生活に埋没していく姿を描く。
出世主義と挫折を、田舎町の風物を通してまざまざと表現している。
もっと詳しく知りたいなら?
田山花袋旧居を内包している。