最終章の見どころは“旬な空丸”

劇場アニメ3部作プロジェクトとして制作された『曇天に笑う<外伝>』。その最終章となる『曇天に笑う<外伝>~桜華、天望の架橋~』が、2018年9月1日より2週間限定で上映です。

ここでは、本作で曇空丸を演じた梶裕貴さんのインタビューをお届けします。サイン入りポラロイド写真プレゼントもあるので、最後までお見逃しなく!

明治に生きる曇三兄弟の物語

『曇天に笑う<外伝>』は、明治の動乱期を舞台に、宿命の戦いに臨む若者たちの葛藤や絆を描いた唐々煙氏原作(マッグガーデン刊)の人気漫画。劇場アニメの前篇『決別、犲の誓い』(2017年12月上映)では、曇三兄弟の長男・天火の秘めたる過去が、中篇『宿命、双頭風魔』(2018年6月上映)では、天火の親友・白子が背負う忍びの生き方が描かれました。

待望の後篇『桜華、天望の架橋』では、曇三兄弟の次男・空丸を中心に、彼らを苦しめた“大蛇細胞”とのもうひとつの物語が描かれます。偉大な兄の存在を乗り越え、己の信念を貫く空丸の戦いと成長、そして三兄弟の未来とは――。

▼初日舞台挨拶レポートはこちら!

【インタビュー】梶さんが感じた、空丸の成長と信念の強さ

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――ついに『曇天に笑う<外伝>』最終章の上映を迎えました。いまのお気持ちをお聞かせください。

 TVシリーズが終了してしばらく経ってから劇場版のお話を伺ったので、また『曇天に笑う』の世界がアニメで観られること、空丸を演じられることがシンプルにうれしかったです。<外伝>は、三部作に渡っていろいろなキャラクターにスポットが当たってきましたが、後篇は空丸を軸に、武田や錦、宙太郎、そして虎と亜華羽のドラマが詰ったお話です。原作を読んだ時から演じたいと思っていたエピソードだったので、ようやくご覧頂けるときが来たなという気持ちです。

――後篇の空丸を演じるにあたり、意識したことはありますか?

 あくまでTVシリーズの延長線上なので、演じるうえで大きく変えたところはありません。とはいえ空丸は、作品全体を通していちばん大きく成長したキャラクター。演じる際は、物語に沿って、ひとつひとつのシーンにふさわしいものを表現していくよう心がけました。後篇でも彼の成長をとても強く感じましたが、やっぱりまだまだ歯がゆい思いをしたり、天火に及ばない未熟なところもあったりします。そこが“伸びしろ”でもあると思うので、空丸らしさを大切に演じました。

――後篇で印象的なシーンを教えてください。

 空丸の成長はもちろんですが、やっぱり“空丸らしいな”と感じたシーンが好きですね。とくに、実験施設で子どもの被験者を庇うシーン。自分が襲われているにもかかわらず「ごめん、殺せない」と言う台詞からは、彼の優しさと甘さを感じました。また、かつて自分も大蛇に侵される恐怖を体験したからこそ、虎に対しても「死ぬな」と言いながら戦うんです。視野は狭いかもしれないし、仮に結果的に全員を救うことはできないとしても、“いま目の前にいる人のことはなんとしてでも守りたい”というところは、実に空丸らしいなと。すごく繊細で、まっすぐな人です。

――空丸らしさは、見ていてとても共感する部分です。

 読者・視聴者のみなさんもいちばん共感されるであろう部分が、“歯がゆさ・ふがいなさ”だと思います。「こうしてあげたかったのにできなかった」という悔しさと、「だからこそつぎはこうしてみせよう」と考えて必死に動くところは、僕自身とも近いような気がします

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――ずっと天火に追いつこうとしてきた空丸が、本作では自分だからこそできることのために必死になっていました。

 虎が大蛇実験の被験者である、ということが大きいと思います。かつて自分も大蛇細胞で苦しんだことがあるので、周りの人以上に「虎を救いたい」という思いが強かったんじゃないかな。自分が経験した痛みや苦しみを、もう誰にも味わってほしくないし、当事者だけじゃなく周りの人がどれだけ辛い思いをするのかも、空丸はわかっていますから。自分が受け止めてあげることが、虎たちにとって救いになると信じて、「死ぬな」と叫んでいたんだと思います。例え止められないとしても、それでも生きてほしいと願って。いままでの空丸だったら、ここまでの覚悟はできていなかった気がします。わかってあげられる人は自分しかいないという、シンプルでまっすぐな空丸らしい思いだなと。とても辛い選択でしたが、また一歩、成長できたのではないかとも思います。

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▲天火の命を狙う虎(CV:松岡禎丞)。

空丸と錦の関係にもついに変化が

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――空丸以外で印象的だったキャラクターはいますか?

 錦ですね。もともとかわいらしいキャラクターではありますが、以前までは、より“忍び”としてのパーセンテージが高かったような気がします。でも空丸たちと時間を共に過ごしてきたことで、後篇ではいろいろな表情を見せてくれるようになりました。戸惑いながらも、人間らしい・女の子らしい感情を表に出そうとしている姿が、とても微笑ましくてかわいらしかったです。錦の選択にはぜひ注目して頂きたいです。でも、その変化によって、空丸にとっては歯がゆい部分も出てくるかとも思いますが……いまはこれでよかったんじゃないかなと。

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――後篇は、錦役の能登麻美子さんといっしょに収録されたそうですね。

 空丸にとって錦は、とても大きな存在であり、実際会話のやりとりも多いキャラクターです。さらに後篇は、繊細な感情が絡みあうドラマが多く詰まっている物語ということもあり、いっしょに収録することができて本当によかったです。改めて、錦はかわいいなあと思いました(笑)。とくに、忍びのときの暗殺者の顔から、ひとりの女の子に変わった途端、なかなか上手にしゃべれなくなったりするところ。でもそんな錦が、空丸のことを思って自分の意見を伝えたり、喜怒哀楽を出したりするところが、またかわいかったです。

――錦とのシーンでは、空丸の男らしさも感じました。

梶 そうですね。とあるシーンに「錦なら俺たちより早く見つけられる。こんな事頼めるの錦しかいないんだよ」「頼りにしてる」といったニュアンスの台詞があるんですが……きっと天火だったら意図的に言うのかもしれませんが、空丸の場合は完全に無自覚。相手のために、それがいちばんだと思って言っているだけだと思います。まあどちらにしても結果的には“ずるい”発言だと思うので、そこは兄弟で似ているなと(笑)。そう言われてしまったら、相手はもう何も言えなくなってしまうところが、なんともにくいですよね。

――梶さんは、空丸の変化をどうとらえていますか?

 どんどん頼れる男になってきたなと思います。空丸は、TVアニメの頃から、とにかく悩んで傷つきながらも人のことを想って動いてきた人。いずれ頼れる男になるだろうなと思っていたので、この変化・成長は妥当な気がします。とはいえまだまだ未熟な部分もあるので、後篇ではちょうど“旬な空丸”を感じて頂けるのではないでしょうか。これからもっともっと大きな器の男になっていくと思うと、今のかわいげのある空丸もぜひご覧頂いてほしいですね。

仲間・師匠・兄弟……それぞれの熱い絆

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――“涙”のシーンも、いまの空丸らしさが詰っていますね。

 空丸の涙は、歯がゆくて悔しい男泣きです。きっとどんなに強くなっても、自分のふがいなさにずっと心を痛め続ける人なんだと思います。戦って傷ついて知る歯がゆさや悔しさを通して、彼の成長が描かれているのが印象的でした。だからこそラストシーンで、晴天の下、全開で笑っている空丸の姿には、とても感慨深いものがありました。その笑顔も、どこかしら天火に似ていたりして……。天火が最後にかけてくれた言葉からも、これからの曇神社は空丸が担っていくんだろうなと感じることができましたし。

――立ち位置の近いキャラクターである、空丸と武田の共闘はいかがでしたか?

 空丸と武田は、ずっといっしょに過ごしてきた関係ではありませんが、TVアニメの最終回では、空丸・宙太郎・武田の3人で大蛇に挑みました。その大きな壁を乗り越えた者同士、互いに絆もあったと思います。後篇では、空丸が蒼世さんに、武田は鷹峯さんにくってかかる場面がありますが、蒼世さんも鷹峯さんも、尊敬する人であり、まだまだ敵うはずがないと思っている存在。いままでの彼らだったら、あそこまでの勢いや決意を持って、ふたりに自分の信念をぶつけることはできなかったと思うので、ドラマチックだなと感じました。

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▲大蛇細胞の実験を追う武田(CV:下野紘)と空丸(CV:梶裕貴)は、師である蒼世と鷹峯の不可解な行動を追う。
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▲曇三兄弟の三男・宙太郎(CV:代永翼)と長男・天火(CV:中村悠一)。それぞれが選ぶ未来とは。

――曇三兄弟の関係性に変化はありましたか?

 基本的には変わらないと思います。天火は相変わらず圧倒的な存在で、追いつきたくても追いつけない、でも追い越したいと思う相手。ただ天火の身体のこともあり、「自分がしっかりしなければいけない」という思いが、空丸にも宙太郎にも確実に芽生えていると思います。逆に天火には、空丸や宙太郎に対する思いに変化があるかもしれませんね。曇神社をふたりに任せてもいいと思ったタイミングで今回の事件が起きたので、もともとあった三兄弟の絆が、より深く強くなった気がします。空丸が天火にあと一歩及ばないのは、彼の優しさと甘さのせい。ただ、そんな空丸にしか作れない平和や未来があるでしょうし、空丸だからこそ周りの人も託してくれるんだと思います。でも、この先どんなに空丸が頼もしくてかっこいい男になったとしても、天火とはしょうもないことでドタバタもめてほしいですね(笑)。そこは、宙太郎も含めて変わらないと思います。

空丸を演じた4年間、いまでも忘れない現場の風景

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――梶さんが思う『曇天に笑う』シリーズの魅力を教えてください。

 ファンタジー要素もありますが、人間というものを繊細に丁寧に描いている作品だと思います。兄弟や家族・友達・仲間・恋愛などさまざまな関係性が登場しますが、ときには重かったり、歪んで醜かったりする。それがいまを生きる僕らにも、生々しくリアルに伝わってくるので、演じていても観ていても感情移入できるんです。<外伝>の三部作を含めて、『曇天に笑う』という物語がひと段落するわけですが……ここまで演じさせて頂けたことが素直にうれしかったですね。みんな成長もしたけど、失ってしまったものもある。抱えていかなければいけない痛みもある。それでも前を向いていこうとする彼らは、見ていてとても清々しかったです。後篇のキービジュアルが、まさに彼らの今を物語っているような気がして……みんなが笑っていてくれてうれしいです。

後篇メインビジュアル

――最後に、『曇天に笑う』に関わった4年間を振り返っての想いをお聞かせください。

 4年前のTVアニメのタイミングで、曇天火役の中村(悠一)さん、と曇宙太郎役の代永(翼)くんと三兄弟を演じられたことにすごく意味があったような気がしています。いまだにTVアニメを収録していたころの風景も覚えてるんですよね。さらに<外伝>で再びごいっしょできたことにも、きっと意味があるんだと思っています。ふだんからお世話になっている先輩、同期の役者さんではありますが、演じているときは「兄弟だな」と感じていました。また何かの形で、もちろん三兄弟だけじゃなく、みんなで掛け合いのお芝居ができる日が来ることを願っています。

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作品情報

【タイトル】『曇天に笑う<外伝>~桜華、天望の架橋~』
【公開期間】2018年9月1日(土)より2週間限定上映
【キャスト】
曇天火:中村悠一/曇空丸:梶裕貴/曇宙太郎:代永翼/安倍蒼世:鳥海浩輔/佐々木妃子:大原さやか/芦屋睦月:藤原祐規/鷹峯誠一郎:安元洋貴/犬飼善蔵:藤原貴弘/屍千狼:岩崎ひろし/武田楽鳥:下野紘/錦:能登麻美子/虎:松岡禎丞/亞華羽:白石涼子
【スタッフ】
原作:唐々煙『曇天に笑う<外伝>』(マッグガーデン刊)/監督:若野哲也/シリーズ構成:梅原英司/キャラクターデザイン:田中紀衣/音楽:やまだ豊/アニメーション制作:WIT STUDIO/配給:松竹メディア事業部/製作:松竹/Production I.G/木下グループ

Blu-ray/DVD情報

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原作者・唐々煙氏による描き下ろし三方背BOX

【タイトル】『曇天に笑う<外伝>~桜華、天望の架橋~』
■劇場限定版Blu-ray(※数量限定)
【発売日】2018年9月1日(土)
【価格】8500円[税込]
■通常版Blu-ray/DVD
【発売日】2018年10月3日(水)
【価格】通常版Blu-ray7992円[税込]/通常版DVD7020円[税込]

<劇場限定版 特典内容>
・『桜華、天望の架橋』サウンドトラックCD
・2018年冬プレミアムイベント優先申込み用シリアルコード(3)
※2018年冬に開催予定となるプレミアムイベントへの応募にあたっては、劇場限定版Blu-ray(後篇)に封入されるシリアルコード(3)だけでなく、前篇、中篇にて販売される劇場限定版Blu-ray封入のシリアルコード(1)、(2)が併せて必要となります。予めご了承下さいますよう、お願い申し上げます。

<劇場限定版/通常版 共通特典>
外装:原作者唐々煙による描き下ろし三方背BOX
封入特典:原作者唐々煙による描き下ろし漫画付きブックレット
映像特典:原画版オリジナルOP映像(決別、犲の誓い/宿命、双頭の風魔)

【発売・販売元】松竹

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応募方法

【応募期間】
2018年9月8日(土)~2018年9月14日(金)23:59送信分まで

【応募方法】
1.あなたのTwitterアカウントから、ビーズログ公式Twitter(@bslog)をフォロー!

2.下記の注意事項をお読みいただいたうえで、以下の文章をツイートしてください!
(文章を変更しないでくださいね)

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