文豪たちが舞台上に転生!

DMM GAMESの『文豪とアルケミスト』を原作とした舞台『文豪とアルケミスト 余計者の挽歌(エレジー)』が、本日2019年2月21日、東京・シアター1010にて開幕!

初回公演前に、関係者・マスコミ向けのゲネプロおよび囲み会見が開催されました。

BAlogo_fix

囲み会見には、9名の文豪たちを演じるキャストが勢ぞろい。

笑いが絶えない和気あいあいとした雰囲気の中、公演に向けた意気込みを語りました。

★WA5_0694
▲左から、和合真一さん(江戸川乱歩役)、深澤大河さん(中原中也役)、小坂涼太郎さん(坂口安吾役)、陳内将さん(織田作之助役)、平野良さん(太宰治役)、久保田秀敏さん(芥川龍之介役)、谷佳樹さん(志賀直哉役)、杉江大志さん(武者小路実篤役)、小南光司さん(佐藤春夫役)

◆平野良さん(太宰治役)

舞台『文豪とアルケミスト』の太宰は、ひとことでいうと浮き沈みの激しいクズ人間(笑)。(杉江さん「愛されるクズですよね!」)愛されたいですね……。ふたを開けてみないとわかりませんが、怒られないかどうか心配です(笑)。元気いっぱいに演じたいと思います!

昨今はいろんな演劇がありますが、演劇らしい演劇の作りで、すべて手作り、マンパワーで魅せる舞台です。物語も文学的ですし、全体の流れで言うと夏目漱石作品を彷彿とさせるような“人の心に巣食う何か”というテーマがあります。そこを観ている方にも感じて頂ける作品になっていると思います。

個人的にはきらびやかな衣装が嬉しいです(笑)。最年長なんですけど、こんな賑やかな役がくるとは思いませんでした(笑)。賑やかしていこうと思いますので、乞うご期待です!

◆陳内将さん(織田作之助役)

織田作之助は無頼派三羽烏と呼ばれた三人衆のひとり。生粋の大阪人で明るいムードメーカーだけど実は身体が弱く、それを出さないようにコンプレックスを持っています。それが劇中に出るかどうかは、細かく観て頂きたい……というのが私なりの見解です(笑)。

演出の吉谷(光太郎)さんは「楽しくも儚い演劇にしたい」とおっしゃっていました。そういう結末になるように、みんなで丁寧に紡いでいきたいです。

笑いの絶えない楽しいカンパニーですが、締めるところは締めて挑んでいきます。京都公演もありますし、九州出身の僕の関西弁がどう言われるかわかりませんけれども(笑)、「気にならなかった」と思われるくらい、織田作之助という人物と向き合ってきた所存です。精いっぱい演じたいと思います!

◆小坂涼太郎さん(坂口安吾役)

無頼派でずっと3人でいるんですよ。舞台上ではとくに織田作之助の陳内さんとずっといっしょにいるので、稽古場から仲良く3人でお世話して……おふたりにお世話になりました(笑)。仲のよさが舞台上で伝わればいいなと思います。お願いします(笑)!

この作品はかっこよくてメチャクチャおもしろいんですけど、絶対皆さん衝撃のラストがありますから、ぜひ! これはもう、結末を本当に楽しみにして頂きたいなと。絶対観にきてください!

◆小南光司さん(佐藤春夫役)

佐藤春夫はかなりの兄貴肌で、ここにいる文豪たちの中でも上の立場。稽古中は、大先輩の方々の兄貴として立つことに苦労しました。そこにも注目して観て頂けたらと思います。そしてとくに武器が重い(笑)! いちばん重いんですよ! それを扱う初の殺陣なので、楽しんで頂けたらと思います。

原作プレイをされている方は、どうやって侵蝕者と戦っていくのか、技はどう表現されているのかというところがあると思いますが、文学的な作品ですので文学らしい表現があったり、ギミックやセットも凝っています。ぜひとも楽しみにしてください!

◆深澤大河さん(中原中也役)

中也は酒豪ですが、僕自身はそんなにお酒は飲めない……いや飲めるんですけど(「どっちだよ!」とキャストの皆さんからのツッコミ)梅酒とか飲めます(笑)。言動は荒々しいですが、その中にも繊細な気持ちが言葉で伝わる文豪なので、そこをちゃんと表現できたらなと思います。

文豪たちはどんな会話をしているんだろうというのが表現されているので、そこを楽しみにして頂きたいです。世界観を作ってくださっているアンサンブルの方々、ブルズの皆さんにもぜひ注目してください。

◆谷佳樹さん(志賀直哉役)

僕が演じる志賀直哉は、芥川龍之介と太宰治の橋渡し役となる重要なポジション。稽古の段階から吉谷さんが「言葉や立ち回りのひとつひとつに物語があるように、そ言葉の強さで物語や人柄を見せられるように」と言ってくださった。座長の平野良くんや吉谷さんからアドバイスを頂き、悩み、苦労し、考えた大切な人物です。

武者小路の大志とも、白樺派にちゃんと重きを置いて見せていこうと気合が入っております。その辺りを見て頂けたらと思います。

アクションがたくさんあり、稽古をしていても命がけというか、冷静になることを許してくれないギリギリの生命ラインを保っています。終わったときに袖でひどい顔になってると思うんですけど(笑)、1公演1公演そのくらいの熱量でぶつかっているので、その熱量がお客様に届けばいいという気持ちで臨んでいきたいと思います。

◆杉江大志さん(武者小路実篤役)

武者は優しくて強くていい子。そんな強さや優しさが垣間見える武者になっていたらと思います。あとは志賀との関係性をどういう風にお客さんが受け取ってくださるのか、僕たちの思うふたりの関係が伝わっていればなと思います。

反響が大きくプレッシャーもありましたが、稽古していくうちにとても素敵な仲間の中に混ぜてもらったと感じています。とにかく楽しんで、1公演1公演楽しいを更新していきたいです。アドリブなんかも日に日に増えたらいいな(笑)。飽きずに観て頂けたらと思います。

◆和合真一さん(江戸川乱歩役)

江戸川乱歩は見ての通りミステリアスな役。物語でも重要なストーリーテラー的な役割を担います。『文豪とアルケミスト』の世界観に似つかわしいような妖しい感じ……“妖艶”の“妖”と書いて頂きたいんですけども(笑)、妖しい感じでやっていきたいと思っております。

原作ファンの方々に向けてはもちろん、ゲームをやったことがない人もすごく楽しめる作品。文学作品が多々出てきたり、文学作品の中のネタを織り交ぜられていたり、老若男女幅広く楽しめる作品になっています。楽しみにしていてください。

◆久保田秀敏さん(芥川龍之介役)

舞台『文豪とアルケミスト』という作品は、僕が軸になっていると言っても過言でなくて。芥川の作品が侵蝕者に消されてしまうのを防ぐために文豪たちが本の中に潜書して戦い、また作品を書いた裏側でどういう人間の葛藤があったのかを描きながら、作品として出来上がっていると思います。ぜひお楽しみください。

僕の中で(芥川が)降りてきてるんでしょうね。舞台上でも煙草が吸いたくなるときがあり、吸うかもしれないですが、係員の人を呼ばずに温かい目で見てください(笑)。(平野さん「ボケかたがベテラン!」)また素晴らしいエンタメ作品をお見せできるようにがんばります!

ゲネプロ公演には、原作と舞台版で世界観監修を務めたイシイジロウ氏も来場。

本作の見どころを訊いてみると、「見どころは、『文豪とアルケミスト』を初めて(1本筋の)ドラマにしたという挑戦。驚く仕掛けがたくさんあります! ぜひその目で確かめてみてください」とコメントを頂きました!

ここからは、劇中カットを含め本作をレポート! 物語の核心には触れませんが、一部演出などのネタバレを含む可能性があるのでご注意を。

なお公演時間は、休憩なしの約1時間50分となります。


舞台は『文アル』おなじみのメインテーマ『文豪とアルケミスト』に乗せて幕開け。瞬時に『文アル』の世界観へ引き込まれます。

不思議な場所で目を覚ました太宰治は、同じく目を覚ました織田作之助坂口安吾佐藤春夫、そして憧れの芥川龍之介ら文豪たちと出会います。

状況がわからない面々が首を傾げるなか、現れたのは江戸川乱歩

彼は文豪たちが文学を守るために転生させられたこと、そして文学を守るためには侵蝕者によって攻撃された作品の中に潜書して戦う必要があることなどを語りました。

★WA5_0769

そしてまさに侵蝕されようとしている作品は、芥川の『鼻』。太宰は尊敬する芥川の作品を守るため、無頼派の仲間を引き連れ、意気揚々と潜書するのですが……。

物語は文豪たちの賑やかな(ときにシリアスな)掛け合いを軸に、テンポよく進行。

彼らが手掛けた文学作品にまつわるエピソードはもちろん、文豪たち自身の関係性やエピソードもふんだんに取り入れられているため、今回登場する文豪たちの史実を予習してから観劇するとより楽しめること請け合い!

舞台でも使用されているゲーム内BGMや、さまざまに形を変えるセットも『文アル』の世界観をリアルに演出し、まるで帝國図書館での日常を垣間見るかのようなシーンの数々も見どころのひとつです。

★WA5_0943
★WA5_0986
★WA5_1138

そして『文アル』といえば、気になるのは文学作品への潜書や侵蝕者との戦いがどのように表現されているかというところ。

個性的な武器を携えたキャストによる迫真のアクションとアンサンブルの皆さんの多彩な表現が融合し、『文アル』の世界観を保ちつつも、“肉体を携えた文豪たちが戦っている”と感じられるリアルな戦闘シーンがくり広げられます(それぞれの“らしい”立ち回りにも注目!)。

また、文豪たちの葛藤が深く描かれているのも本作の特徴。

芥川賞を切望する太宰、芥川賞の選考委員でありながら太宰に賞をあげられなかった佐藤、そして太宰からの憧れを一身に受けつつ“とある記憶”の断片に苦しむ芥川……など、“文学”を巡る絶望や葛藤が、文豪たちを衝撃的な展開へ導いていくことに……。

★WA5_1093
★WA5_1196
★WA5_1300

文豪である彼らだからこその“文学”を巡る戦いを描く、という『文アル』ならではの物語を、ぜひ実際に劇場で体感してください。

▼関連記事もチェック!

舞台『文豪とアルケミスト 余計者ノ挽歌(エレジー)』公演概要

【公演期間・会場】
東京(シアター1010):2019年2月21日(木)~28日(木)
京都(京都劇場):2019年3月9日(土)~10日(日)
【出演】
太宰治:平野良、織田作之助:陳内将、坂口安吾:小坂涼太郎、佐藤春夫:小南光司、中原中也:深澤大河、志賀直哉:谷佳樹、武者小路実篤:杉江大志、江戸川乱歩:和合真一、芥川龍之介:久保田秀敏
【原作】『文豪とアルケミスト』(DMM GAMES)
【監修】DMM GAMES
【世界観監修】イシイジロウ
【脚本】なるせゆうせい
【演出】吉谷光太郎
【音楽】坂本英城(ノイジークローク)/tak
【振付】MAMORU
【アクション】奥住英明(T.P.O.office)
【制作】ポリゴンマジック
【主催】舞台『文豪とアルケミスト』製作委員会

(C)舞台『文豪とアルケミスト』製作委員会