島崎藤村 声: 立花慎之介 | |||
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武器 | 弓 | 派閥 | – |
代表作 | 破戒 | 新生 | 夜明け前 |
回想 | 歯車 | 蒲団 | 破戒 |
武蔵野 | – | – |
数奇な過去を持つためか死んだ魚の様な目をしている。自身の陰鬱な性格は自覚しているらしく、良くしてくれる人に対しては忠義を尽くす。何事においても突き詰めなければ気が済まないオタク気質でその鬼気迫る勢いには周りが引いてしまう程。その性格が災いし侵蝕者にまで取材を試みようとしているようだ。
モデルになった島崎藤村はこんな人!
筆名:島崎藤村
本名:島崎春樹
出身地:筑摩県第八大区五小区馬籠村(現・岐阜県中津川市馬籠)
生年月日:1872年3月25日
没年:1943年8月22日(満71歳没)
生涯
郷士の末裔で、国学者であった父の四男として誕生。
幼いころから父から漢学を学んだ。
学生時代は西洋文学や日本の古典を読み漁り、文学の素養を整える。
卒業後に明治女学校高等科英語科で教鞭を執りつつ、雑誌『文学界』に参加して、同人として劇詩や随筆を発表した。
このころ出合った教え子の佐藤輔子と恋に落ち、教職を辞してキリスト教を棄教している。
1896年に東北学院の教師として赴任中、第一詩集『若菜集』を発表。これが文壇でのデビュー作となる。
以降次々と詩集を発表して、明治浪漫主義の先駆けとなった。土井晩翠とともに一時代を築くが、本人はその後詩作から離れていくことになる。
小諸義塾の英語教師として赴任したころに結婚し、娘が誕生。これを機に作風を散文へと転向。
1905年に自費出版した『破戒』が本格的自然主義小説として絶賛され、人気を集める。
以降はフランスへの疎開や、慶應義塾大学文学科講師として教鞭を執りつつ、さまざまな小説を発表し続けた。
作品の特徴
「其時に成つて、始めて丑松も気がついたのである。自分は其を隠蔽さう隠蔽さうとして、持つて生れた自然の性質を銷磨して居たのだ。其為に一時も自分を忘れることが出来なかつたのだ。思へば今迄の生涯は虚偽の生涯であつた。自分で自分を欺いて居た。あゝ――何を思ひ、何を煩ふ。」(『破戒』より)
一時代を築いた浪漫派詩人にして、明治文学を代表する自然派文学の旗手。
登場人物の心情を客観的な視点から詳細に描き出す、緻密な筆致を持つ。
代表作である『破戒』や『夜明け前』ではそうした心情を通じて当時の社会の問題点を読者に突き付けており、読後も作品について考えさせるものが多い。
人間関係
【田山花袋】【徳田秋声】
友人。
同時期に自然主義文学の支柱となった作家。
【芥川龍之介】
島崎が自身と姪との関係を暴露した小説『新生』を執筆した際に、芥川は主人公の偽善者ぶりを非難した。
芥川が自殺した後に、島崎は自分が『新生』で表現しようとしたことを読み取ってもらえなかったと語っている。
趣味・嗜好
【恋愛観】
わかっているだけで2回の禁断の恋をしている。
1度目は明治女学校での教え子・佐藤輔子との恋。(数年後輔子は病死)
2度目は姪の島崎こま子との不倫事件である。
妻・冬が四女を産んだ後死去しているため浮気ではないが、事実上の愛人関係となり、こま子を妊娠させている。
さらに自身は直後にフランスに移住し、帰国後には小説で彼女との関係を暴露したため、こま子は日本にいられなくなり台湾に移住している。
恋多き男性ではあるが、その後のフォローはほめられたものではないと言える……。
代表作
『破戒』
被差別部落出身の教師が自分の素性を告白するまでを描く。
周囲の被差別部落出身者が無残な死を遂げるなかで、主人公が自分を偽らずに勇気を出すまでの心の動きが細やかにつづられる。
『新生』
姪のこま子との関係をモデルにした小説。
こま子との関係を暴露し、清算するために執筆されたと言われている。
『夜明け前』
獄死した島崎の父をモデルにした物語。
理想の社会と現実のギャップに失望した国学者が、やがて発狂して破滅するまでを描く。
もっと詳しく知りたいなら?
藤村記念館(馬籠)
藤村の故郷である岐阜県中津川市馬籠にある記念館。
藤村記念館(小諸)
藤村の小諸時代に過ごした家屋を改築した記念館。
旧島崎藤村邸
町屋園と呼ばれた藤村の旧宅。